「銀の匙」で学習した子供たちとエチ先生の本

スプーン 読んだ本

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関西で有名な私立の男子校である灘校は6年間同じ先生が持ち上がり授業をする変わった学校です。

その学校で個性的な国語の授業をした橋本先生をご存じだろうか?

この本はその先生や教え子のインタビューからなった本である。

作者について

伊藤氏貴
 
文芸評論家であり、明治大学の准教授である。

灘校出身かと思いきやそうではありません。

純粋に第三者として本を書かれた印象を受けました。

作品について

この本は「銀の匙」という一冊のほんを三年かけてじっくり深堀、または横道にそれながら読み解いていく国語の授業を行った橋本先生とその教え子のインタビューの話である。

橋本先生の先生になる以前の話。

個性豊かな授業を行ったときの先生の取り組み。

後半は先生の教え子のかたの先生から受け継がれた信念や思いなどが書かれていました。

伝説の教師と言われるが、それは決して東大合格者をたくさん出したからではなく、一人一人の生徒に真摯に向き合い思いをたくさん伝えられることができたから。そう感じます。

心に残った言葉

成績が上がるかどうかより、まず国語好きになってほしいと始めた授業でしたから、『間違っていなかった』と、とりあえず安堵しましたねえ

エチ先生と『銀の匙』の子どもたち 奇跡の教室 伝説の灘校国語教師・橋本武の流儀

これは、生徒たちに国語が好きかアンケートをとり、好きな子が全体の5%だったものを1年後95%にしたときの先生のお言葉。

子どもに好きになってもらうってホントに難しい。親として毎回悩む。

それを先生が考えてくれるなんて。頭が下がります。

「自分自身の文字で書いたもの、まとめたものでなければ身につかない、という考えがこの方法の基本にあります」

エチ先生と『銀の匙』の子どもたち 奇跡の教室 伝説の灘校国語教師・橋本武の流儀

橋本先生の「銀の匙」研究ノートのやり方が、自分の関心のあるものを観察、記録し、整理しまとめる『ポートフォリオ』先取りと語る小田勝己氏の言葉。

自分の文字で書くのもいいとは思うのですが、パソコンを使っても写真や文章の編集はできます。

手書きにこだわらず自分の興味をインプット、アウトプットしていくこと。これが大切だとではないでしょうか?

「自分自身の言葉で書いたもの、考えで書いたもの」のほうが今の時代に合っていると感じました。

「すぐ役立つことは、すぐに役立たなくなります。~」

エチ先生と『銀の匙』の子どもたち 奇跡の教室 伝説の灘校国語教師・橋本武の流儀

この言葉から始まる橋本先生のお言葉は素晴らしい。

子供に私が何度も言ってあげたい言葉です。

一番印象に残った場面ですので多くの方に読んでほしい。

先生は何かを教え込むというより、私たちの意見を引きだして調整する、という役割に徹しておられた。

エチ先生と『銀の匙』の子どもたち 奇跡の教室 伝説の灘校国語教師・橋本武の流儀

この考えが以後の仕事に通ずると語る平野敏夫氏のお言葉。

社会人になって先生のことを思い出すなんて先生冥利に尽きる。

親もわき役に徹したいと思うがなかなかできない。

まとめ

みんなの橋本先生に対する感謝の気持ちがとてもあらわれていました。

先生ってとても大変な職業だと思います。

でも、こんなにも慕われる先生って羨ましいです。

授業で勉強を教える。

だけではないことを自分の興味の赴くままに実行していったとてもチャーミングな橋本先生をみることができました。
子育て中の親御さんに是非読んでほしい一冊です。

橋本武先生の本も読みたくなってきた。

次はこれかな。

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